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こんにちは、自己実現ラボの坪井一真です。私は国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)資格を持つプロのコーチとしてビジネスパーソンやアスリートのコーチングに従事しています。

また、1日10時間の瞑想を10日間、誰とも話さずに行うヴィパッサナー瞑想を5回も経験し、個人的な瞑想時間は累計で4000時間以上

これらの経験から得た知識や洞察を基に、自己実現ラボではセルフアップデートをメインテーマに、読者がその日から変化できる内容をお届けしています。

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とっても強力なイライラを抑える3つの方程式

メンタルヘルス

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坪井一真です。

あなたはイライラとどのように向き合っていますか?

イライラとの向き合い方を間違えてしまうとかえってストレスが増大してしまい取り返しがつかなくなってしまいます。

  • お酒で発散する
  • ギャンブルで発散する
  • ショッピングで発散する

このような発散方法はたまにであれば効果的なイライラの発散方法ですが、イライラするたびにこれらの発散方法に頼りすぎてしまうと中毒症状に苛まされてしまうのです。イライラをなくすためにこれらの興奮作用の高いやり方にはまってしまう事を心理学用語で躁的防衛といいます。

心理状態を躁の状態に持って行って一時的に気持ちは楽になるのですが、その反動でこれらの発散方法から離れると心が極度に疲弊してしまうのです。

簡単に説明するとシャブ中のシャブのようなものになってしまうんですね

これらの躁的防衛に依存するとそこから抜け出すのはとてもやっかいになってしまいます。今回の記事では躁的防衛ではない、イライラの健康的で効果的な抑え方を3つお伝えして行きます。

Ⅰ.潜在意識から変えて行くイライラを抑える7つの手順

イライラした気持ちに気付いてしまうと、その不快感たるや筆舌に尽くしがたいほどです。

しかも、イライラした感情は何かにぶつけたい衝動を持っている感情だから厄介です。

イライラした感情を人にぶつけたり、自分自身にぶつけて傷ついてしまったり。

イライラした感情はまるで癇癪虫のように何かにぶつけていないと気が納まりません。

でも、このイライラを何かにぶつけても、一瞬気がまぎれるだけで根本的には解決しません。

癇癪を起こす→爆発する→納まる→癇癪を起こす→エンドレス

このような事を続けていてはあなたの心も身体も疲弊してしまうのは目に見えるよりも明らかではないでしょうか?

この章ではイライラの根本的な原因を取り除き、再発しないための「イライラを抑える方法」をお伝えして行きます。

上記の記事では怒りをゆるやかにコントロールする方法について書かせて頂きました。併せてご覧いただければ幸いです。

1.イライラする理由3つの流れ

まずは「イライラを抑える方法」を知る前にイライラする理由を知っておく必要があります。

  • 人はどうしてイライラした気持ちに悩まされるのか?
  • イライラした気持ちはどこから来るのか?
  • 何故、イライラした気持ちは解消できないのか?

上記を知ることが「イライラを抑える方法」を使いこなすうえでもとても大事なことだからです。この章ではイライラする理由について詳しくお伝えさせていただきますね。

①第1感情と第2感情

冒頭で説明させていただきましたように、イライラした感情は何かにぶつけていないと気が納まりません。

自分にしても、相手にしてもこのようにぶつけるという事は外側に向かう感情という事になります。

本来、この外側に向かう感情の前に、内側に向かう感情があるのです。

内側に向かう感情を第1感情、外側に向かう感情を第2感情と言います。

感情として、1番目に生じる感情と、2番目に生じる感情という事ですね。

②第1感情に蓋をした時第2感情に変わる

本来、イライラした気持ちになる前に、内側に向かう感情があるはずです。

  • 信用されていないようで悲しい
  • まるで責められているようでみじめだ
  • 態度が横柄で怖いetc

第1感情は自分自身が最初に感じる感情です。

しかし、人は無意識のうちに第1感情を覆い隠すために、第2感情に転嫁してしまうのです。

なぜなら、第1感情を味わうことは、その感情が発している負のエネルギーを味わう必要があるからです。

誰しも、悲しさ、みじめさ、怖さなど味わいたくはないですものね。

よって、このような感情に無意識的に蓋をしてしまうのです。

そうすると、外に向かう感情の第2感情に切り替わって行きます。悲しさ、みじめさ、怖さなどに目を背けて、自分自身や相手に対してイライラしたエネルギーを向けてしまうのです。

③蓋をすればするほど第2感情はエスカレート

第1感情に蓋をして第2感情に転嫁すると、第1感情と向き合う必要がないため、一時的には楽に感じます。

自分が悪い、誰かが悪いとイライラのエネルギーを何かの対象に向けていれば最も見たくない自分の感情から目を背けることが出来るからです。

でも、このように第2感情に転嫁したとしても、蓋をされた第1感情はあなたの中で燻り続けています。

そして、あなたが感情を抑えるほど、より大きなストレスの業火となってあなたの心を内部から焼き尽くしていくのです。

あなたの内面ではストレスの豪華で心を焼かれ、外面ではイライラの感情で汚染されているのですから、並大抵の苦しさではないでしょう。

イライラの原因が分かった所で、次の章からは具体的に「イライラを抑える方法」をお伝えして行きたいと思います。

2.イライラを抑える方法7つの手順

「イライラを抑える方法」とはあなたの第1感情にきちんと意識を向けて意図的に感じてあげる事です。

押さえつけている感情が大きいほど、感情を受け入れてあげると、抑え込まれていた感情のエネルギーが正しい方向に転嫁されて行きます。

そうなると、あなたの原動力ともなる強いエネルギーに切り替わって行くのです。

一時的に感情と向かい合う必要があるため、辛いかも知れませんが、きちんと感情を味わうことで、イライラした気持ちに終止符を打つことが出来るようになることでしょう。

①第1感情を発見する

まずはあなたのイライラした気持ちの奥深くにある第1感情を発見して行きましょう。

心の底に眠る声はあなたに対して何と言っていますか?

内側に向かう気持ちに意識を向け、観察をして行ってみて下さい。

イライラした気持ちの本当の原因は。第1感情はどのような気持ちか。

あなたの内側に向かう感情はどのような質感でしょうか?

今まで目を背けてきた感情があなたの中にはあるはずです。意識を向け続けて見て下さい。

  • 悲しさ
  • 孤独
  • 不安
  • 恐怖
  • 渇望

内に向かう感情を観察していくと見えてくるものが出てくるはずです。それはどのような感情でしょうか?

②第1感情を具現化する

第1感情を見つけたら次に具現化してみて下さい。心の中でイメージとして作り上げたり、名前を付けて見たりといった具合にです。

例えば、悲しさがあなたの第1感情としてあった場合を考えて見ましょう。

悲しさなので、泣いている子供のあなたをイメージとして具現化して行きましょう。

名前はそのままで「子供の頃」でもいいでしょう。

このように、悲しみという感情を形でイメージしたり、名前を付けたりすることは、これからこの第1感情と対話をして行く上でとても重要な事です。

イメージなので、なんでも大丈夫です。霧のようなイメージをする人もいれば、全身にまとわりつくヘドロのようなイメージをする人もいます。

あなたの思いつくイメージを出して見て下さい。

是非、具現化してみて下さい。

③第1感情をじっくりと感じる

第1感情はあなたの身体のどこら辺にいるでしょうか?身体の中にいるかも知れませんし、身体の表面にまとわりついているかも知れません。

あなたの具現化した第1感情が発するエネルギーをじっくりと感じてみて下さい。

頭で何かを理解する必要はありません。

第1感情が発するエネルギーをただそのまま観察してみて下さい。

悲しみのエネルギーだったら、その悲しみをじっくりと味わい尽くしてみて下さい。

今まで抑えられてきた感情が大きいほど、エネルギーも大きく深くなって行きます。

もし、あまりにも大きいエネルギーだと感じた場合、先ほど名前を付けた場面に意識を切り替えてスタート地点に戻って下さい。

そうすることで、感情はもとに戻って行きます。

もし、まだまだ深い部分まで見に行く事が出来るのであれば、この機会に思う存分感情が発するエネルギーを感じてみて下さい。

④今を感じる

第1感情を味わいつくしたら、第1感情が発するエネルギーは変化していくことでしょう。

この変化した感情に意識を向け、今現在のあなたが感じているエネルギーと共にいて下さい。

  • このエネルギーはどんな感覚ですか?
  • あなたに何を訴えかけていますか?
  • あなたは今どのような気持ちですか?

先ほどまでの第1感情が抱いていたストレスは少なからず減少しているのではないでしょうか。

⑤第1感情に手紙を書く

あなたの第1感情は今まであなたに抑え込まれていた事に深く傷ついています。

一時的に対話をするだけでなく、実際に第1感情に向けて手紙を書くということは「イライラを抑える方法」としてとても有効です。

第1感情に対して今のあなたの率直な気持ちを手紙に書いて見て上げてください。

例えば、

  • 「今まで築いてあげられなくてごめんね。つらかったよね」
  • 「これからはもっと築いてあげられるようにするよ」
  • 「たくさん話をして行こう」etc

このように第1感情の気持ちにたって手紙を書くことで、あなたの奥深くに眠っていた第1感情は満たされていく事でしょう。

⑥第1感情から手紙を受け取る

次に第1感情からの手紙をあなたに対して書いてみて下さい。あなたが第1感情になりきってあなたに向けて手紙を書くということです。

  • 「今まで気付いてもらえなくてとても苦しかったよ」
  • 「いつも蓋を去れて辛かった」
  • 「悲しくて仕方がなかった」etc

このように第1感情から手紙を受け取ることで、より深くあなたと第1感情の対話が出来るようになってきます。

あなたと第1感情が深いレベルで対話するほど、あなたが抱えていたイライラは減少して行く事でしょう。

⑦第1感情との対話を1週間続ける

手紙のやり取りが最も効果の高い方法ですが、今紹介した第1感情との対話を1週間続けてみて下さい。

そうすることで、あなたの中にずっと抑え込まれていた第1感情は解放されあなたの中に大きなスペースが出来ることに気が付かれるはずです。

対話で意識をしていただきたいことは、第1感情から発せられた言葉はすべて受容してあげて下さい。

例えば、

「辛かった」と言われたら、

「本当につらかったよね」などと、受容して言葉を受け止めて上げてください。

そうすることで、あなたは自分自身をより大切に扱うことが出来てくるようになります。

人は自分自身を大切に扱えることが出来るようになって、始めて他人を本当の意味で大切に扱えることが出来るようになるのです。

自分を大切に扱うことを心理学では自己受容と言います。

今回の第1感情とのやり取りは、この自己受容が出来るようになるための方法です。

自分の強い部分も弱い部分も含めて自分は自分でいいんだという許可を与えることが出来るようになることで、人は初めて自分自身を受け入れていく事が出来るようになります。

自己受容が出来る事でストレスは減り、イライラした気持ちに悩まされることも少なくなっていく事でしょう。

Ⅰ.潜在意識から変えて行くイライラを抑える7つの手順 まとめ

イライラを抑える方法7つの手順

  1. 第1感情を発見する
  2. 第1感情を具現化する
  3. 第1感情をじっくりと感じる
  4. 今を感じる
  5. 第1感情に手紙を書く
  6. 第1感情から手紙を受け取る
  7. 第1感情との対話を1週間続ける

いかがでしたか?潜在意識に直接アプローチすることで、第1感情とじっくりと対話をしていくことがこの章の目的でした。

第1感情とじっくりと対話をすることで、抑え込められていた負のエネルギーが昇華され、正のエネルギーに切り替わって行きます。

負のエネルギーが大きければ大きいほど、向かい合う時の労力は大きくなりますが、正のエネルギーに切り替わった時は圧巻です。

生きる原動力とも言えるほど大きなエネルギーが解放されることであなた自身に目に見えて大きな変化が表れて来ることでしょう。

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Ⅱ.悩みやイライラに左右されない方法は今この瞬間にあり

ちょっとしたことで落ち込んだり、嫌なことを思い出してイライラとしたり、生きている限り悩みってつきませんよね。

実際、悩みを抱えていない人なんて子供から大人を見渡してもまったくと言っていいほどいません。

でも、ちょっとした事でくよくよと悩み続けている人もいれば、ヘビーな事が起こってもすぐに悩みを手放してしまう人もいますよね。

考え方や性格特性もありますが、これらの能力は後天的に磨いていく事が出来るものです。

悩みやイライラを後に引きずられない人生になったらどんな変化が起こってくるでしょう?

仏教では人の人生は思い通りにならない事という考えがあります。

簡単に言うと、仏教では思い通りにならないのが人生なのに、人はまるで神や仏のように自らの思い通りに人生を進めていこうと考えてしまうから悩みが尽きないと教えています。

でも、仏教の教えではきちんと「だったら悩まない方法はなんなの?」という

疑問に答えてくれています。

1.思い通りにならないから悩みが生まれる

私達現代人は子供の時から快適な環境で育ってきましたよね。

夏は冷房でひんやりと、冬は暖房でぬくぬくと。

飢えで苦しむこともなく、ほしいものは簡単に手に入る環境が生まれた時から用意されていますよね。

このように快適な環境下で育った現代人だからこそ、思い通りにならない苦悩に関して免疫が少ないのです。

仏教的に言えば多くの苦悩を私達は背負っているという事です。

思い通りにならない苦悩は人が持つ最も大きな苦悩のひとつです。

悩みやイライラは四苦八苦

四苦八苦とは仏教用語で人間のあらゆる苦しみを指す言葉です。四苦とは生老病死という肉体的苦しみ、八苦とは四苦に精神的な4つの苦しみを加えた言葉です。

精神的な4つの苦しみとは下記を指します。

  • 「愛する人と別れる悲しみ」
  • 「憎む人と出会う苦しみ」
  • 「求めるものが得られない苦しみ」
  • 「存在を構成する物質的・精神的5つの要素に執着する苦しみ」

まっ、簡単に言うと、すべてが思い通りにならない悩みですよね。これらの苦しみはどんなに成功していようが、どんなに権力があろうがついて回る悩みです。

私達日本人は思い通りにならない免疫が少ないので、これらの四苦八苦に向き合う強さがないのです。だから、私達は物質的には豊かでも悩みが尽きないのだと言えるんですよね。

妄想の中に生きる私達

私達人間はほかの動物に比べ脳が発達しすぎてしまったことで、ほかの動物にはない大きな特徴があります。それは、日々の出来事を考えたり、未来の出来事に思いをはせたりといった想像の世界をリアルに感じる事が出来るという点です。

ほかの動物たちが今この瞬間を生きているのに対し、私達の意識は今この瞬間にではなく、妄想の中にあることがほとんどだという事なんですね。

で、妄想の中の出来事に一喜一憂したり、思い通りにならない事を考えては落ち込んだりという事を繰り返し続けてしまうのです。

まさに、バーチャルリアリティの世界に意識が住み続けているのです。

悩みやイライラの原因カルマにとらわれる

過去や未来の出来事ばかりに心がとらわれてしまっている状態を仏教用語ではカルマといいます。過去や未来はいくら思い浮かべてもそれ自体が今この瞬間体感している現実ではありません。どのように思い描いても過去や未来を今この瞬間に変える事は出来ません。

仏教では思い通りにならない悩みやイライラは大別して2つに分けられると言います。ひとつは「好き」という感情、もうひとつは「嫌い」という感情です。「好き」という感情は執着や渇望に変わり、「嫌い」という感情は嫌悪に変わるからです。

心がカルマにとらわれていると上記の「好き」「嫌い」の感情に支配されてしまいます。過去や未来に意識が向かい、渇望や嫌悪の感情に身をゆだねている状態が続くことで、思い通りにならない悩みはより深くなって行きます。

今を生きることの大切さ

悩みやイライラに左右されない方法を簡単にお伝えすると今この瞬間に意識を向けるという事です。カルマにとらわれ悩みの監獄に入り続けてしまうのは今この瞬間に意識が向かっていないからだと言えます。

しっかりと、心を今に戻すことで、妄想ではないリアルな現実の世界に目を向ける事が出来るのです。過去や未来は今この瞬間に変える事は出来ませんが、今この瞬間を変える事で過去の認識や未来の現実は大きく変わって行きます。

また、カルマは今この瞬間に意識を向けると存続していく事は出来ません。過去や未来の妄想に引っ張られなければカルマにとらわれる事はないのです。

カルマとは変わらない過去や未来に心がとらわれ、思い通りにならない悩みを今この瞬間に根付かせてしまう事ですから、心が今この瞬間にある限りはカルマは何もで出来ません。

悩まない方法とは今この瞬間に意識を向け続ける事で思い通りにならない苦悩から自らを解放させる事なのです。

では、その悩まない方法とはなんなのか?それは最近はやりのマインドフルネスそのものを指します。

2.瞑想

瞑想とは今この瞬間に意識を向け続ける事で、現実をあるがままに観察することを指します。あるがままとは、バーチャルリアリティの妄想ではなく現実の社会をきちんと感じていく事です。

瞑想を日課にすることで、妄想にとらわれる時間は減り、今この瞬間を日々感じて行く事が出来るようになります。ようは今を生きる事が出来るようになるという訳です。もっと簡単に言うと、思い通りにならない悩みという妄想から解放されるという事ですね。

まさに瞑想とは大昔から脈々と息づいている悩まない方法なのです。瞑想については下記の記事をご参考下さい。

Ⅱ.悩みやイライラに左右されない方法は今この瞬間にあり まとめ

いかがでしたか?

この章ではなやまない方法についてお伝えさせていただきました。

過去や未来ばかりに目を向け、思い通りにならない悩みばかりを考えていては当然ですが悩みは尽きません。

しっかりと、今この瞬間に意識を向け続ける事を繰り返す事で、悩みの妄想は消え去り、ただあるがままの現実を受け入れられるようになってきます。

受け入れたくないという気持ちをずっと持ち続けているのも、あるがままに観察して受け入れるという気持ちを持つのも、状況には何も変化はありません。

しかし、自らのとらえ方を変えることで、悩みからは解放されていく事でしょう。

悩まない方法の神髄は周囲の状況を変えるのではなく、自分のとらえ方を変えるという事なんですね。

Ⅲ.自分の気持ちを伝える話し方がイライラした対立を生まない4つの理由

トマス・ゴードンは、彼の著書『Parent Effectiveness Training』という本の中で、「youメッセージ」「Iメッセージ」という話し方の有効な区別を伝えています。

「Youメッセージ」とは対照をほかの人に合わせた話の伝え方です。例えば、「(あなたは)何度いったら分かるの?」、「(あなたが)早くしないからいつまでたっても進まないのよ」などです。

一方「Iメッセージ」とはあくまでメッセージの発信者である自分自身を中心に据える話の伝え方です。例えば、「何度言っても同じことを繰り返されると、(私は)とても悲しい」、「いつまでたっても進まない状況を繰り返していると(私は)とてもいらいらする」などです。

日本語の場合、英語と違って私、あなたといった主語はあまり使わないので、あえて()で閉じさせて頂きましたが、「youメッセージ」「Iメッセージ」のインパクトの違いはご理解いただけたのではないでしょうか?

「youメッセージ」は相手とイライラした対立を起こしやすい話し方となりますが、「Iメッセージ」はイライラした対立が起きにくい話し方となります。自分の気持ちを伝える話し方として、「Iメッセージ」を意識していくと、自然と衝突が減り、会話を通して無用な争いに発展する事は少なくなっていく事でしょう。

本日の記事では、自分の気持ちを伝える話し方として「Iメッセージ」に焦点を絞り、詳しくお伝えさせていただきます。

1.自分の気持ちを伝える話し方「Iメッセージ」がイライラした対立を生まない4つの理由

何故、「Youメッセージ」がイライラした対立を生むのに対して、「Iメッセージ」イライラした対立を生みにくいのでしょう?それにはきちんとした理由があります。この章では自分の気持ちを伝える話し方「Iメッセージ」を使うことでイライラした対立が減る理由について詳しく見て行きたいと思います。

①主観的な話し方

「Iメッセージ」はあくまで、相手に対しての非難や批判ではなく、自分の感情や気持ちを伝える主観的な話し方だという特徴があります。きちんと相手と自分を分けて発言をしているため、言葉のエネルギーの向かう先はすべて自分自身になります。

「こんなことになって(私は)とても悲しい」

「いきなり予定をキャンセルされて(私は)辛い」

「大きな声でふざけられると(私は)とても嫌な気持ちになる」etc

言葉のエネルギーの向かう先はすべて自分自身に向いていますよね。これが「Youメッセージ」として、相手に向かってしまうと、イライラした対立や批判になり、気持ちがさらにエスカレートしてしまう事にもつながりません。

「Iメッセージ」で主観的に話されると、例え責められてはいなくても申し訳なく感じるのは相手の感情がダイレクトに伝わって来るからです。

自分の気持ちをダイレクトに伝えることで、争いの目は摘まれて行きます。

②オープンになる

「Iメッセージ」を使うことで、私達は自分の気持ちを素直に伝える事が出来てきます。そうすることによって、人間関係において、より心を開いた素直な意志の疎通が出来るようになってくるのです。

自分の気持ちを伝える話し方として自分の事をオープンに話すほど人との距離は縮まって行きます。また、自分自身が主観的に感じている事を話すことで相手はよりあなたの事を深く知って行き距離が縮まってくるのです。

「(私は)一緒にみんなとあえてとても嬉しい」

「今日はじっくりと話が出来て(私は)楽しかったです」

「まだ誰にも伝えてないんだけれども(私は)キャリアチェンジしようと思ってて」etc

「Iメッセージ」で自分の気持ちを素直に伝える事で、自己開示につながり、次第に人は親近感を抱くようになって行く事でしょう。

テクニックではなく、自分の気持ちを素直に伝えるからこそ「Iメッセージ」は人の心を打つのです。

③非難をしない

「Iメッセージ」を使うことで、人を非難する事が少なくなります。というよりも、例え人を非難しようとしても、相手から非難と受け止められないといった方がいいのかもしれません。

例え、それが怒りや嫌悪であっても意識して「Iメッセージ」を使うことで衝突やイライラした対立に発展することは少なくなります。

「あのプロジェクトがあんなミスで潰れて(私は)とても怒っている」

「いつも同じことの繰り返しで(私は)疲れている」

「いつも出しっぱなしのおもちゃが出しっぱなしなのを見ていると(私は)悲しい」

自分以外の人は変えようと思っても変えられるものではありません。唯一変えられるのは自分自身の受け止め方だけです。受け止め方を変えることで、感情が外に向かわなくなります。そうすると、人との対立がなくなるだけでなく、自分の主張が感情を通して伝わって行くようになるのです。

イライラした対立を起こしてしまうと例え、自分の言いたいことが伝わったとしても、相手を動かすことは出来ません。しかし、「Iメッセージ」によりこちらの感情が相手に伝わると相手から変わってくれるのです。

相手を変えることは出来なくても、相手が変わってくれるのであればそれに越したことはありませんよね。

④気持ちが伝わりやすい

「Iメッセージ」は肯定的な表現でもダイレクトに相手に通じます。

「(私は)あなたが好きだから」

「応援してくれて(私は)とても力強い」

「(私は)君と知り合えて本当に幸せです」

「Iメッセージ」の真骨頂とは自分の感情をダイレクトに言葉に乗せて相手に想いを伝えていく事です。自分の気持ちを伝える話し方である「Iメッセージ」に想いを乗せることで、言葉は言霊となり、多くの人の心を掴んで行く事でしょう。

海外の政治家などはこの「Iメッセージ」でのパフォーマンスが実にうまい。また、TEDなどを見ていると心を掴む話し方には必ずと言っていいほど「Iメッセージ」に気持ちが乗っています。

人は言葉の羅列に響くのではありません。その人の言葉の奥にある気持ちに響くのです。「Iメッセージ」は言葉の奥の気持ちを引き出すきっかけなのです。

私も「Iメッセージ」を使い、人の心を掴める人物になりたいものです。

Ⅲ.自分の気持ちを伝える話し方がイライラした対立を生まない4つの理由 まとめ

いかがでしたか?自分の気持ちを伝える方法「Iメッセージ」は。

この章では具体的な使い方というよりも、「Iメッセージ」の概念についてお伝えさせていただきました。

なぜなら、具体的な使い方はとても簡単だからです。

自分の気持ちに意識を向け、自分の気持ちを主観的に相手に伝えて行くだけだからです。

言葉にすると難しいですかね・・・

まずは、練習として自分の感情を伝える事を意識的に行って見て下さい。この練習を行って行くことで、自然と「Iメッセージ」が出来るようになって来ることでしょう。

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