質問力トレーニング-対話力を身に着けて味方を増やす方法

質問力トレーニング-対話力を身に着けて味方を増やす方法 コミュニケーション能力

あなたは人と会話を続けていくのに苦手意識をかかえていませんか?気心の知れた友人や家族ならいくらでも会話を続けられるのに、初めて出会う人や気の合わない上司、距離感が遠い人たちと話をする時は会話が続かなくてこまっていませんか?

会話が詰まってしまうと本当に息苦しく居心地の悪い空間が出来上がってしまいますよね。まるで酸欠状態になった魚のように身動きが取れなくなってしまった経験はあなたを含めだれにでもあるはずです。会話をしようとしても続かない。距離を縮めるために話をしているのに、ますます溝を深めてしまっては本末転倒でしょう。

こういう時にこそ、質問力は生きてきます。

人は自分にとって適切な質問をされた時、話さずにはいられなくなってしまう性質を持っています。なぜなら、人は誰しも承認欲求と言う欲求を持っているからです。人は話をすることを通して人に承認してもらいたいのです。

あなたが質問力を駆使して、会話相手から適切な話を引き出していく事で、相手との距離感はぐっと縮まって行くことでしょう。質問力を磨くことであなたは居心地の悪い空間から解放されるだけでなく、会話相手から真に必要とされる人へ自然となっていかれることでしょう。

この記事を書いた人

こんにちは、自己実現ラボの坪井一真です。私は国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)資格を持つプロのコーチとしてビジネスパーソンやアスリートのコーチングに従事しています。

また、1日10時間の瞑想を10日間、誰とも話さずに行うヴィパッサナー瞑想を5回も経験し、個人的な瞑想時間は累計で4000時間以上

これらの経験から得た知識や洞察を基に、自己実現ラボではセルフアップデートをメインテーマに、読者がその日から変化できる内容をお届けしていきます。
□シードコミュニケーションズ株式会社代表
□国際コーチ連盟認定資格 Professional Certified Coach(PCC)
□米国CTI認定CPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)

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1.質問力を駆使することで相手に起こる変化

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Photo by Sindre Fs on Pexels.com

この章では適切な質問力を使うことで、会話相手に起こる変化について代表的なものをお伝えさせていただきます。

1.1.問題解決のきっかけとなる

質問力を駆使することで相手が抱えている問題解決のきっかけとなることは思いのほか多いものです。人は問題を抱えている時にはネガティブな感情のまま状況を判断してしまいがちです。そのため、自分ひとりで問題解決を考えていくと感情に引きずられてしまい問題解決の糸口が見つからずに泥沼にはまってしまうことはよくあることです。

あなたが適切な質問をしていくと、相手の感情と状況を切り離して認識することが出来るようになっていきます。そうなると、ネガティブな感情に引きずられることがなくなるため、問題解決のきっかけを見つけていくことが容易になっていくのです。

会話相手はあなたと話をすることで、自然と問題解決のきっかけが次々に生まれてくることに不思議な感覚を覚えることでしょう。いつの間にか、あなたは相手にとってなくてはならない人になっているはずです。

1.2.クリエイティブなアイデアが生まれる

クリエイティブなアイデアが生まれ続けるのも質問力の大きな効果のひとつです。あなたが適切な質問力を駆使することで、会話相手の頭と感情は整理され、ひとりでは考え付くことも出来ないようなクリエイティブなアイデアが次々に生まれてくることでしょう。

適切な質問力は人の思考の奥深くにある潜在意識にダイレクトにアクセスをしていきます。潜在意識は無限の可能性が眠っている宝庫ですが、その宝庫を開けるには鍵が必要なのです。その鍵こそが質問力になります。潜在意識にダイレクトに届く質問力を使うことで相手から無限の可能性を引き出してこれるのです。

1.3.視野が広がり多角的に考えることが出来る

あなたはこんな経験をしたことがありませんか?ひとつの状況に視野が奪われ、そのほかの選択肢がまったくなくなってしまい四方八方をふさがれてしまった経験が。適切な質問力を駆使すると、このような状況下でもいくらでも抜け道があることに会話相手は気が付くことが出来るようになります。

視野が一点に凝り固まっていると、ほかの部分が盲点となりまったく意識できなくなってしまうように、人間の脳は作り上げられています。適切な質問力を使うと、この盲点に視野を広げるかかわりをすることが出来るため、結果的に会話相手の視野が広がりいくらでも解決策を考えることが出来るようになってくるのです。

あなたが適切な質問力を使うことで、相手は自ら解決策を見つけて前進していく事が出来るようになっていくのです。

1.4.ストレスの軽減

質問力には相手のストレスを軽減する効果もあります。人は日々の生活で感情を押し殺してしまいがちです。押し殺した感情は発散される機会がないため、心の中に燻り続けストレスとして私達に反逆の狼煙をあげてしまいます。

あなたが適切な質問力を使えば、会話相手の押し殺している感情に自ずと意識が向かっていくようになります。自分が押し殺している感情に気が付くことは、発散すること以上に効果が高いものです。仏教ではこれを観照と言います。

自らの感情を観察することで、押し殺していた感情に光があたり、ストレスが浄化されていくのです。適切な質問力にはこのような効果もあります。

1.5.相手の情熱に火がつく

あなたが適切な質問力を使う事により、会話相手の情熱に火がついていくことはよくあることです。質問力によって相手の価値観が明確になっていくことで、自らの生きる目的がはっきりしていくからです。自分が何のために生を受け、生きているのかという答えすらも見つけてしまえるほどの効果が質問力にはあります。

自らの使命を知ることで、人は見違えるほど変わることも珍しくはありません。自らの命を使い切れるほどの価値観をあなたの質問力によって見出していくことで、相手の人生は大きく変わっていく事でしょう。本当に充実感に満ちた人生を送るきっかけづくりにもつながっていきます。

1.6.自己実現の後押し

質問力を使えば会話相手の自己実現の後押しにつながっていくこともよくあります。本当の夢や目標があるのに、周囲の目を気にして押し殺してしまっている人に対して、適切な質問を投げかけると、自らの本当の気持ちに気が付くきっかけになっていきます。

自分の本当の夢や目標が分かっているのに見て見ぬふりをするのは人間の生き方として健全ではありません。まるでゆっくりと着実に進行してくる不治の病のように人を蝕んでいくからです。もんもんとした気持ちを持ちながら生活を続けていく事で人が失うものは少なくありません。

あなたが適切な質問力を駆使すると、相手は自らの夢や目標から意識をそらし続けることは出来なくなってしまいます。一度ついた火はかならず相手の中に燻り続けていきます。灯を相手の心に芽生えさせることで、相手が勇気を振り絞りたい時の力となるものです。

質問力は相手の行動を変えるだけではありません。このように、相手の心に自然と灯がついていくことで、自然と周囲には自分の生きがいに沿った充実した人生を歩む人たちが増えていきます。

2.質問力の効果・効能

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Photo by Ian Turnell on Pexels.com

この章では質問力の効果・効能があなたに与える影響についてお伝えさせていただきます。

2.1.相手との心理的距離が近くなる

質問力を駆使することで相手との心理的距離がぐっと近くなります。とくに、会話相手は質問をされることで自己開示を行うことが出来るので、あなたに対して心を開きやすくなっていきます。相手が心を開いて接してくれることで、相手との心理的距離に悩むことはなくなるでしょう。

2.2.相手に対しての思い込みがなくなる

思い込みとは思考が勝手に創り上げてしまう人に対してのイメージです。私達は人間は勝手な思い込みに縛られて相手を決めつけてしまう性質を持っています。しかし、質問力を駆使することで相手は自己開示をしてくれるため、勝手な思い込みで相手を決めつけてしまうリスクは軽減されます。

2.3.人にやさしくなれる

質問力を駆使し続けることで、多くの人は自分と同じような悩みを持ち、自分と同じように夢や目標があるのだということを心で理解することが出来るようになってきます。そのため、人を見かけや立場で判断することはなくなり、人の本質に対して好奇心を持って接することが出来るようになります。結果として、人に対してやさしくなることが出来るのです。

2.4.人間関係が良くなる

当然ですが人は自分の話を聞いてくれる人に心を開いていきます。ほとんどの人は本当の意味で話を聞いてもらった経験がありません。だからこそ、質問力を磨いて本当の意味で人の話を聞くことが出来るようになった時に自ずと人間関係が良くなって行きます。

2.5.人脈が広がる

人間関係が良くなるということは、おのずと人脈も広がっていくということです。それもあなたの質問力によって変わっていった人たちが次から次へとあなたをいろいろな人に紹介してくれることでしょう。質問力を磨くことであなたの人脈は加速度的に増えていくことでしょう。

2.6.人から信頼される

質問力を磨くことで相手はあなたに対して話をするたびに心を開いていきます。また、あなたも相手を深く知ることで自然と相手に対して思い込みを捨てられ心をオープンに保つことが出来てきます。双方の心が開かれた状態が保たれる関係性になるため人からの信頼を広く得ることが出来るようになってくるのです。

3.質問力とは事柄よりもその人のあり方を聞く

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Photo by Andre Furtado on Pexels.com

質問力とはただ単に相手に対して質問を浴びせていく技術ではありません。相手が聞き手に心を開いて話をしたくなるような適切な質問を繰り出していく技術です。この部分をトレーニングして身に着けて行くことこそが重要なのです。

相手にとって不愉快な質問を繰り返してしまうのであれば、尋問と対して変わりありません。あなたが質問力を通して得たいものは最終的に人と人とのつながりだと思います。人と人とがつながるには何よりも信頼関係を構築することが大切です。信頼関係を構築するには相手に対して適切な質問を繰り返し、相手が心を開いて話をしたくなる場を創り上げることが必要です。

そのため必要な質問力とは、事柄よりもその人のあり方を聞くということです。事柄だけでは相手は自らの想いを話すことは出来ないからです。会話にとって自らの想いを話せることこそが最も楽しく豊かな時間だからです。

あり方を聞くことの重要性を動画でも詳しくお伝えさせて頂きました。

この章では「あり方を聞く」とはどのような事かを分かりやすくお伝えさせていただければと思います。

3.1.その人に好奇心を持つ

あり方を聞く上で大切なことは目の前の話し手に対して好奇心を持つという事です。この人を知りたいという好奇心を持つことで質問力の質は大きく変わってきます。好奇心を持つのに役立つ方法は相手が生まれてから死ぬまでを想像してみることです。

そうすることで、相手の人生にはどのようなことが起こったのだろう?今後どういったことが起こってくるのだろう?などといったように、その人自身について好奇心が湧きあがってくるものです。そうなってくると、その人の行動や行為そのものよりもその人のあり方に対する質問が自然と湧きあがってくるようになります。

3.2.その人に焦点を合わせて聞く

質問力とは質問をするだけの技術ではありません。質問をした後の聞き方も含めて質問力と捉えることが出来ます。多くの人は人の話を聞く時に、相手の話に焦点を合わせて聞くことが出来ないものです。相手の話を聞きつつもついつい自分の思考に捉われてしまいます。

こうなってくると、適切な質問が出来たとしても相手の話を上の空で聞いてしまうことになるため、適切な聞き方が出来ていないと言えます。相手の話を聞けないのでは、いくらいい質問をしたとしても相手との信頼関係は深まらないでしょう。

では、どのようにしたら、相手に焦点をあてて聞くことが出来るでしょうか?それは意識の上で話し手にスポットライトをあててみて下さい。そうすると自然と自らの思考から開放され相手に意識を集中することが出来るようになってくるでしょう。

相手に意識をあてるトレーニングを繰り返すことで自然と相手の話に意識が向きやすい体質になっていくのです。

相手に意識を向ける傾聴のトレーニング方法になります。

3.3.相手に焦点を合わせた質問ユアクエスチョン

相手の事柄ではなくあり方を聞くには相手がどのように思っているのか?相手がどのように感じているのか?という相手に焦点を合わせた質問をすることが大切です。相手に焦点を合わせた質問をユアクエスチョンと言います。

  • 「〇〇さんは今何を感じてるんですか?」
  • 「〇〇さんはどのように見ているんですか?」
  • 「〇〇さんはどうしたいんですか?」

など、相手が自らの中から答えを引き出してくる質問こそが相手に焦点を合わせたユアクエスチョンになります。これに対して相手の状況を聞く質問は相手の事柄を引き出す質問となってしまいます。プライベートで進行を深めるという趣旨においては、あまり効果はありません。

  • 「明日は空いていますか?」
  • 「仕事は順調に進みそうですか?」
  • 「いつまでに終わりそうですか?」

ユアクエスチョンをする時に意識をしておいていただきたいことは、相手は世界をどのように見ているか?という事です。ここに好奇心を持つことで、相手が見ている世界に対しての質問が出来るようになってきます。ユアクエスチョンはトレーニングすることで確実に身についていくものです。ゆっくりとあなた自信のものにして行って下さい。

4.質問力トレーニング-限定質問と拡大質問

質問力をトレーニングするには限定質問を避け、ユアクエスチョンに絞った拡大質問を意識的に行っていくことが重要です。この章では限定質問と拡大質問の違いについてお伝えさせていただきます。

4.1.限定質問

限定質問とは答えが限定されてしまう質問です。イエスかノーで答えられてしまうような二者択一の質問の事を指します。

  • 「今日はいい天気ですね?」
  • 「和菓子と洋菓子どっちが好きですか?」
  • 「これから予定は空いてますか?」

など、答えがイエスとノーで限定されてしまう質問は会話が広がっていかない類の質問であるため、限定質問と呼ばれています。

4.2.拡大質問

拡大質問とは呼んで字の如く質問をすることによってどんどん話が拡大していくような質問を指します。この質問をされることにより、相手の頭の中ではまるで検索エンジンに検索ワードを入力したかのようにつぎつぎに答えが表出されてきます。

  • 「今どんな気持ちですか?」
  • 「その光景の先には何が待ち受けているのですか?」
  • 「何の制限も制約もなかったら何をやりたいのですか?」

相手に焦点を合わせた質問をすることで相手は自分の深層心理から解答を導き出してきます。質問力とは拡大質問にかかっていると言っても過言ではありません。

拡大質問をトレーニングするには相手の事柄ではなく、相手を聞く質問を意識してみて下さい。

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6.【設問のスキル】哲学的な深い問いを投げかける事で内省を促す質問
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まとめ 質問力トレーニング-対話力を身に着けて味方を増やす方法

今回は質問力についてお伝えさせていただきました。質問力は具体的なスキル以上に人に焦点を合わせることに意識を向けることが大切です。相手にスポットライトを浴びせつつも、相手の生まれてから死ぬまでを想像しながら、好奇心をもって相手の話を聞いていくスタンスこそが最も重要なポイントだと言えます。

その上で、相手に焦点を絞った拡大質問を意識的に使っていく事で、あなたの会話相手は途切れることなく次から次に話をしていくことでしょう。いつしかあなたはたくさんの人から求められる質問力のスペシャリストになっていることでしょう。

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